あなたはコミュニケーション不和によって落ち込むことが多いだろうか。自然と話が合って気さくに話せる人と、何か違和感が生じてイライラしたり、逆にイライラさせて怒られてしまったりして、何だか苦手だな、この人嫌いだなと思ったりすることは無いだろうか。この原因は意外な理由にあった。鎌田先生の著書、「めんどくさい」がなくなる本より、メンタルとコミュニケーションについて解説したいと思う。
苦手な人はあなたのルールを破っているだけ
なぜ人を嫌いになるのか
嫌いな相手がいるときに、人は相手が悪いだとか、自分が悪いだとか考えがちだ。しかし、ここで重要なことがある。それは、「嫌いな人がいるときに、自分も相手も悪くない」ということだ。単にルールが噛み合っていない状態なのである。
自分のルールが相手や自分によって破られると、人は不快な感情を感じます。
例えば、自分が「人前で感情的になるべきでは無い」というルールを持っているとき、感情的に接してくる人に対しては不快感を覚える。なぜなら、相手が自分のルールを犯しているからだ。これが積もり積もると嫌いになる。
人が誰かを嫌いになるのは、相手に不快感を覚えるからです。
仮にそのルールが無かったとしたら、人前で感情的になるのも、「そうなるだけの理由があったかもしれないし、誰しもあることだ」と冷静に解釈できる。
自分を苦しめるルールは手放す
こういった自分ルールは全員が持っており、ルールとルールが噛み合わないことは多々あるそうだ。これはどちらが悪いとか言う話では無く、状況や文化によって左右されるので、正しい解答は無い。要は自分が苦しんでいるかどうかだ。
大切なのは、そのルールによって、自分が苦しむかどうかなのです。ですから、自分を苦しめるルールは、手放すことをお勧めします。
ルールが無ければ人に不快感を覚えることも無く、嫌いになることも無い。さらに、ルールを手放すことで最大のメリットが得られる。
自分に甘くなるとメンタルが安定する
自分のルールを手放すためには、自分に甘くなることがお勧めだと言う。自分に甘いというとネガティブな感想を抱くかも知れないが、注意したいことがある。それは、「自分に甘い考え」と「自分に甘い行動」は違うということだ。
「自分に甘い考え」と「自分に甘い行動」
例えば、土曜にやりことがあったが一日中ダラダラ過ごしてしまった。ということがあったとき、「自分に甘い行動」はダラダラしたことである。「自分に甘い考え」とは、そのダラダラした自分をOKと思うことだ。
一方、「自分に厳しい考え」とは「ダラダラすべきではない」、「自分はどうしようもない人間だ」と自分を責めることである。自分に厳しい考えを持ったときに、人は自己嫌悪に陥って、ストレスを感じる。こうなると、もっと休息が必要となる。さらにダラダラする必要がある。結果的に、「自分に厳しい考え」をしている人は、「自分に甘い行動」をとってしまう。
人間の生活には、波があります。波は休息と活動を繰り返します。十分な休息が十分な活動につながり、十分な活動が十分な休息につながります。
何もできない日があるのなら、それは必要な休息であり逆らうもので無い。休息に使って、また活動の波に乗れば良いのだ。これを受け入れるだけで、あなたのメンタルはかなり安定するだろう。
できる人ほど自分に甘い
著者によると、会社員でも起業家でも、できる人ほど自分に甘く、逆に仕事のできない人ほど、自分に厳しい考えを持っている人が多いという。心理学では「楽観的な人ほど、成功しやすい」と言われている。
例えば、何か問題が生じたときに、自分に甘い人は他に何か原因があったのでは無いかと考える。一方、自分に厳しい人は自分に原因があるのでは無いかと考える。何か上手くいかないことがあったとき、「私は何というミスをしてしまったのだ」と考えていることが多い。
本当は、生じた問題には様々な要素が絡み合ってる。それは、時期や状況によるだろうし、自分一人の問題であることは少ないのだ。しかし、自分を責めてストレスを感じている時は、すぐに解決策に移れない。クリエイティブなアイデアがも出てこないし、行動に移せない。その結果、「自分に甘い行動」をとらざるを得なくなる。
自分に甘い人は問題が生じてもすぐに上司に報告できる
問題が生じたら、本来はすぐに上司に報告して素早く手を打たなければならない。しかし自分に厳しいと、ストレスで頭が働かず報告が遅れてしまう。情報収集してから報告しようと考え、問題を悪化させることもよくあることだ。さらに落ち込み、ストレスはさらに加速する。そうすると「自分に甘い行動」が必要となり、周囲から見れば、あの人は本当に行動が甘い。自分に甘くてダメな人だと思われてしまうのである。
自分に甘い人はすぐに上司に報告できる。生じた問題は自分のせいでは無いからだ。特にストレスを抱えることもなく、すぐに解決の方向に動き出せる。さらに、自分に甘い人は他人にも甘くなるので、上司にも不快感を呈することも少ない。すると、上司を苦手とも思わないのである。
「自分に甘くなる」とは、「自分をいっさい責めない」ということ
自分に甘くなると、自分を苦しめるルールが減る。すると、自分を責めることが減るので、ストレスが減る。かなり生きやすくなるはずだ。
自分に甘くなるのは簡単だ。自分に甘い行動をとっているときに、その時間を楽しめば良い。チョコレートを食べたとき、ダラダラしたくて休んでいるとき、「これは疲れているから必要な休息だ。しっかり休もう」と自分に許可を与える。
逆に、休息をしてしまった自分を責めてしまうと、ストレスを感じてさらに多くの時間休息が必要になってしまう。また行動できる時間が減るのだ。
回復したら、動き出すのが人間の自然なリズム。それに逆らわないということですね。すると、夢や目標の実現に使うエネルギーをキープできます。
自分を傷つけている最大の敵は誰か?
仕事ができる人や自分に厳しいと思われている人ほど実は自分に甘い。セルフケアを大切にし、影で上手に息抜きをしている。
自分の最大の敵は自分である
それは、自分で自分を責め、自分で自分を傷つけているからである。ということは、自分を責めなくなれば、自分が自分の最大の味方になるということでもある。そうなると、ストレスが圧倒的に減る。そこで生まれたエネルギーは生産的な活動に向けることができる。
まとめ
自分に甘いことが、コミュニケーション、メンタルの安定に寄与する。是非、自分に甘くなって、自分を傷つけるルールを手放していこう。
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